すてきな笑顔のために、リラックス空間でメンテナンス。

歯が取れたあ〜〜

85歳の女性 58歳から通ってきていますがその時から口達者でしたが最近は認知症が少し進んでしまって、自分の言うことはしっかりしているのですが、他人の言うことをあまり理解できなくなってきているようで「前歯で固いものは噛まないように気をつけてね」と言っても、全く気にせずに何でも前歯で噛んでしまうようなのです。去年の9月に今回の歯の隣の前歯を固いものを噛んで脱離し、それを治療して(下のレントゲン写真)被せたのですが、わずか2ヶ月後にまた固いものを噛んでしまい、今度は歯の根を割ってしまい抜歯(下の写真)になってしまいました。今回の歯は脱離ではなく自分の歯が真っ二つに割れているのでよっぽど強い力で噛んだと思われますが、当の本人は「さあ、噛んだ覚えなないけどちょっと魚の骨を噛んじゃったかな?」とケロリとしています。まあなんとか治療して残せそうですが、今度は入れ歯の下に置いたままがいいのかもしれませんね。

次の3枚の写真は、17年前、3年前、1年前の写真ですが歯の破折によって歯を抜歯した様子がわかります。この患者さんはSPTでメンテナンスに通い続けていますが、力のコントロールの難しさを痛感させられてしまいます。夜間の歯ぎしり防止にナイトガードを入れ、TCHを防ぐために認知行動療法を応用しても、患者さん自身が咀嚼などで注意を払わないとこうした結果になってしまうことがあります。まあ、「取れてしまった」「割れてしまった」からといって目くじらを立てずに患者さんがやってしまった事に柔軟に対応するのが一番かもしれません。